水防災講座(3)
雨水を貯めて氾濫を防ぐ
茨城県土木部河川課課長補佐矢作浩司氏

 川の氾濫を防ぐ方法で、代表的なものが堤防の整備です。水が流れる面積を広げるために、川幅を広げたり、川の底を掘るなどの方法もあります。氾濫を防ぐために、現場の状況に応じた方法で河川整備を行っています。

 さらには、「降った雨を貯める・浸み込ませる」という方法もあります。県としてこれから力を入れて進める取り組みです。具体的には、宅地の庭に雨水を浸み込ませたり、学校の校庭や公園の下に雨水を貯めることで、川に流れるまでの時間を遅らせて、急激な増水を防ぎ、氾濫の危険を減らします。そのほかにも、市街地に池を作って貯める、調整池を活用する、森を守って保水効果を高めるなどの方法もあります。それから、田んぼを使って水を貯める・浸み込ませるという取り組みを行っている県もありますので、県として様々な貯める対策にも積極的に取り組みたいと考えています。

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●主催/国土交通省関東地方整備局常陸河川国道事務所
●共催/茨城県、茨城新聞社
●協力/常陸太田市、久慈川・那珂川流域における減災対策協議会、茨城大学地球変動適応科学研究機関(ICAS)