水防災講座(2)
大きな被害をもたらした昭和61年8月洪水
国土交通省関東地方整備局常陸河川国道事務所調査第一課長和田紘希氏

 30年前の昭和61年8月洪水では、久慈川・那珂川流域全域で約160ミリから300ミリの総雨量を記録し、久慈川流域では755戸の床上床下浸水、那珂川流域で7679戸の床上床下浸水の被害が発生しました。

 平成27年9月の関東東北豪雨による鬼怒川の大規模水害を受け、県や流域自治体など関係機関で構成する久慈川・那珂川流域における減災対策協議会を平成28年6月3日に設立しました。この協議会では、久慈川・那珂川流域の大規模水害に備え、ハード対策として、洪水を河川内で安全に流す対策や決壊までの時間を少しでも引き延ばすよう、堤防構造を工夫する対策の実施に加え、水防活動を支援するための水防資機材等の配備、簡易水位計及びCCTVカメラの整備等を実施するとともに、ソフト対策として、逃げ遅れゼロに向けた迅速かつ的確な避難行動を目指して、想定最大規模の降雨による洪水浸水想定区域を考慮したハザードマップの作成・周知等の取組や、避難時間の確保を目指して、より効果的な水防活動の実施及び水防体制の強化等の取組を、関係機関が連携して今後概ね5年間で実施することとしています。

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●主催/国土交通省関東地方整備局常陸河川国道事務所
●共催/茨城県、茨城新聞社
●協力/常陸太田市、久慈川・那珂川流域における減災対策協議会、茨城大学地球変動適応科学研究機関(ICAS)