水防災講座(1)
「第3のツール」で災害に備える
茨城大学人文学部教授伊藤哲司氏

 災害への備えとして、ハードとソフトという言い方が良くされます。当然、どちらも必要ですし、極めて重要です。それに加えてもう一つ、「第3のツール」があります。対話的で生成的なツール、これから行う「クロスロード」の実践もまさしくそのツールです。

 いかに立派な堤防ができても、詳細なハザードマップができても、水害が完全に防げるとは限りません。私たち自身が、家族や隣人と協力し合って、どう行動するのかが極めて重要です。そのために、様々な災害を想定し、日頃から考えておく。私たち自身が構えを持っておくこと、それがハード・ソフトにプラスアルファとなる「第3のツール」です。

 今日はこの第3のツールを自分たちの中で育てていくいい機会です。この取り組みをもっと広げていければと考えています。

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●主催/国土交通省関東地方整備局常陸河川国道事務所
●共催/茨城県、茨城新聞社
●協力/常陸太田市、久慈川・那珂川流域における減災対策協議会、茨城大学地球変動適応科学研究機関(ICAS)